「これからは福祉の時代やなあ」を、もう一度
はじめまして。
福祉関係の仕事に携わっている者です。
「福祉の仕事はこれから大変になる」と聞いたり、
仕事内容には魅力を感じながらも、ストレスなどで辞めてしまう人を見てきて、
“福祉の仕事に携わる人を支援できること” ができれば…と思うようになりました。
…とは言ったものの、具体的には何から始めれば良いのか見当もつかないし、
“手あたりしだい、いろいろな人に会う” みたいな積極性や社交性もないし…
…でも 考えているだけでは始まらないので、なにか始めてみよう! ということで
ブログを始めることにしました。
〇 自分が思っていること
〇 興味を持った新聞記事
〇 印象に残った研修会や交流会の感想
などを中心に、週1回くらいのペースで更新したいなと思っています。
さてタイトルですが、わたしは高校生の時に「福祉の仕事がしたいな」と思い、
大学の福祉系学科に入りましたが、そのとき「これからは福祉の時代だ」という言葉がいろいろなところで交わされていた印象が残っているんです。
(今でも同じで、わたしが知らないだけなのかもしれませんが…)
あのとき福祉の仕事を志した人たちは、いまどうしているのかなあ…
そんなことを考えたりもします。
わたしのゼミのテーマは、「社会福祉の専門性とは何か」。
「社会福祉士と介護福祉士はどう違う?」「スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーはどう違う?」
そんな話が飛び交っていて、はっきり答えられなかった記憶があります。
今でいうと「医療ソーシャルワーカーと退院調整看護師はどう違う?」に近いでしょうか??
答えというわけではないですが、ゼミで習った岡村重夫さんの理論を自分なりに意訳すると、それは「(本人の)判断を助ける」ということ。
たとえば、歯医者と病院の予約日が重なった場合。仕事と子供の授業参観が重なった場合…。両方に行くことは物理的にできないので、本人がどちらかを選ぶことになります。そのときに、もちろん本人の価値観も影響してきますね。
でも 本人が選ぶことが難しい場合、仮に「病院の予約を取り直したらかなり先の日程になるので、歯医者を来週に変更したらどうでしょう?」「どうしても代わりのいない仕事ならば、授業参観以外で先生と話ができないか聞いてみてはどうでしょう?」…という助言をするとすれば、それは医療の専門性でも教育の専門性でもない、それこそが「社会福祉の専門性」なのだと。
逆に、「判断を助ける」ということは、あくまでも変わることができる主体は本人であり、支援者が無理に変えることはできないということでもある。なので、本人の力を強くする「エンパワメント」の視点が必要なのだ、と。
「なんかすごい!」と当時 目からウロコだったことが懐かしいです。
そして今でも「なんかすごい!」と思っています。
「判断を助ける」という支援は、もちろん福祉職にしかできない支援ではありません。
実際、例えば 退院調整看護師の方もそういう支援をしてくださっていますし…。
ですが、だからといって福祉の専門性を卑下する必要はまったくないと思うんです。
福祉の素晴らしさを目を輝かせながら語る人が増えたら良いな、と思います。
「これからは福祉の時代だ」という声が飛び交うときを、もう一度。